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バカでも経営できる企業の株を買いなさい。

いずれ、そういう人間が経営者になるのだから。

特に経営されていなくても多額の利益が上がる企業、これが私の理想です。

伝説の投資家ウォーレン・バフェットは、このように「バカでも経営できる企業の株を買え!」と投資家に語りかけました。

しかし、世界の企業を見渡すと、バカとは無縁の超有能なカリスマ創業者によって、優れた経営をしている企業が人気です。

Amazonのジェフ・ベゾス、Facebookのマーク・ザッカーバーグ、アリババのジャック・マー、ソフトバンクの孫正義などがまさにそれで、これらの企業はカリスマ創業者一代で巨大企業まで成長させるに至っています。

カリスマ創業者率いる企業は、消費者にも、投資家にも魅力的に映っていることから、右肩上がりで株価が伸びているのです。

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とはいえ、カリスマ創業者にも避けては通れない問題があります。

それは、後継者問題です。

人間の命は永遠ではないので、いずれ経営者を交代せざるを得ない時が来ます。カリスマ創業者は良い意味でワンマン経営であるため、自身のセンスと直感、アイデアを持ってガンガン進めて事業を拡大しました。

しかしながら、企業は長期にわたって事業を運営し、収益を獲得することが求められます。そのため、経営者が交代してしまった場合、今の成長が維持できるのか未知数となってしまうことから、カリスマ創業者自身が最大のリスクになり得るのです。

たとえば、ソフトバンクの孫氏も「自分自身が最大のリスク」ということは早い段階から気付いており、後継者探しに躍起になっていました。

2014年に孫氏は、元Googleで上級副社長兼CBO(最高事業責任者)を務めたアローラ氏に熱烈なラブコールを送り、契約金約245億円もの報酬でソフトバンクに迎え入れました。しかし、孫氏はアローラを後継者として翌年にも社長の座を譲るつもりだったのですが、孫氏は考えを突然180度変更。この先5~10年はCEOを続投することに決めたのです。

アローラ氏はたったの2年であっけなく退任し、現在はITセキュリティ企業のパロアルト社のCEOに就任しています。彼がソフトバンクを退任した背景には、2人の確執があると言われます。

自分自身と同じ人間は2つと存在しません。

そのため、自分が納得でき、自分の退任後も安心して経営を任せられる人物を探し当てるのは、企業を巨大にすることよりも難しい事案なのです。カリスマと呼ばれる孫正義氏でさえも苦労しているのですから、後継者問題は相当深刻なものになります。

一方、バフェットは「トップの才能」に依存したビジネスの保有は避けるべきだと警告しています。

つまり、選ぶべきは「誰がトップになっても浮き沈みせず、安定して経営が続けられる企業」です。

考えてみれば、バフェットが投資する銘柄はコカ・コーラ、ケチャップ、銀行、クレジットカードなど、ビジネスモデルが普遍的で、業界の中でも既に地位を確立し、ワイド・モートを形成している企業ばかりです。そのため、誰がCEOに就任しようと、安定した利益を上げることが出来るため、経営が不安定になることもありません。

ライバルも少なく、参入障壁があり、バカでも経営出来る企業は着実に利益を産み続ける投資先としては最適なのです。

たとえば、もし、あなたが企業のCEOになるとして、Amazon、Facebook、アリババ、ソフトバンクを経営できそうでしょうか?それとも、コカ・コーラやハインツの方が経営できそうですか?

100人に質問したら、100人が後者を選択するでしょう。

長期投資をするのであれば、バカでも経営できる企業の株を買うべきです。

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