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ソニー創業者の盛田氏をリスペクトしていたスティーブ・ジョブズ 

「電化製品と言えば日本製」と言われたように、昔は日本の電化製品が世界を席巻していました。

ウォークマン、テープレコーダー、CD、VHS、デジカメなど、今の私たちの生活に欠かせない製品の原点は、すべて日本人が開発し、世界に広めました。日本は世界から羨望され、憧れの的にされていたのです。

今や1兆ドルの時価総額という、前代未聞の快挙を成し遂げたApple創業者であるスティーブ・ジョブズは、SONY創業者の盛田昭夫を心から尊敬していました。

たとえば、Macの工場を作るとき、ジョブズはSONYの工場を模倣した上で、自社の生産ラインを構築しました。

ジョブズのトレードマークだった黒いタートルネックは、SONYの工場で働く技術者のユニフォームが起源でした。

しかし、21世紀になった現代では、日本製品は絶望的なシェアにまで低下し、SONYなどの日本企業は凋落してしまったのです。

その隙に、アメリカのAppleは当時の日本製品を進化させ、iPodなどの革新的なデバイスを発明し、世界を席巻したのです。

日本人にはもともと世界に通用する技術力や発想力があったのに、なぜiPodが作れなかったのでしょうか?

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それは、日本人が常にモノゴトを複雑に考えてしまう気質にあります。

全ての本質は常にシンプルなのに、変なエゴや見栄で全てを難しく歪曲し、自らゴールを遠ざけてしまうのです。

たとえば、SONY創業者の盛田昭夫がウォークマンを商品化しようとした時も、日本人は複雑に物事を考えてしまい、ヘタしたら商品化されなかった可能性があったことはよく知られています。

ウォークマンが完成してから、SONY社内では

「録音機能がない再生専用機など絶対に売れない!」

という意見や、

「ウォークマンという和製英語で売れるのか!

という否定的な意見が数多く噴出しました。

販売代理店でも、「録音機能がないこと」への疑問が幾多もぶつけられたと言います。

しかし、創業者である盛田氏の熱意が功を奏し、シンプルな音楽再生機として、無事発売されるまでに至ったのです。

発売してからというものの、ユーザーの反応は非常によく、8月には3万台以上が完売しました。その後、世界的に爆発的に売れ、SONYのウォークマンは瞬く間に世界を席巻しました。

iPodも当初は「Appleが携帯音楽プレイヤー?」と社内外から言われたのですが、ジョブズの信念で「CD全てを持ち運ぶプレイヤーというシンプルさ」を貫き通したと言われており、瞬く間に世界を席巻しました。

つまり、当時のウォークマンはiPodの誕生とソックリだったのです。

しかし、日本人は昔も今も変わらず、当時のウォークマンであったような「録音機能」の呪縛から離れることができません。

さらに不幸なのは、昔と今で根本的に異なるのは「組織の力」が個人よりも圧倒的に大きくなってしまったことで、「録音機能が必要だ!」と上から言われれば、録音機能をつけるしかありません。

ユーザーは大して使いもしない機能なのに、莫大な開発費、莫大な開発日数を要することで、日本企業は世界から遅れを取り続けているというわけです。

そもそも、盛田氏やジョブズは、常にシンプルを追求していました。

無駄な機能、無駄な装飾、これらの無駄なモノはユーザーは一切求めていないこと、すなわち、本質は何か?に気付いていたのです。

日本企業は、iPodやiPhoneのように説明書不要で、子どもでも即使えるような「解り易さ」を優先するシンプルな思考が絶対的に必要でしょう。

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