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歴史上で世界平和など存在したことはない

21日のNYダウは、一時300ドル近い大幅高となりました。背景には、中国との貿易戦争の緩和を図るトランプ政権の動きが、投資家らに安心を与え、歓迎されたことにあります。つまり、地政学リスクの後退です。

しかし、安心するにはいささか早計過ぎます。

なぜなら、このまま中国がアメリカの要求に易々と応じ続けることは考えにくく、今後更に貿易戦争が過熱していく可能性が高いからです。

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今の中国は、アメリカの要求に応じるどころか貿易戦争に本気で備え始めており、国内の農家に「大豆を生産しなさい」と大号令をかけています。大豆を生産する農家には、中国政府がプレミアムを支払うため、今の農家はウハウハ状態。別の作物を育てていた農家が一斉に大豆生産に舵を切り、満面の笑みで必死こいて大豆を生産しまくっているのです。

アメリカは大豆の輸出依存度が高いのですが、海外に輸出する実に60%以上が中国市場向けとなっています。もし、中国がアメリカからの大豆輸入に制限をかければ、アメリカ国内に大量の大豆が逆流することになるので、アメリカ市場では供給過剰に陥り、価格は暴落。アメリカは甚大な損害を被ります。

今、中国はアメリカと和解する素振りを見せる一方で、着々と決戦の時に備えています。つまり、中国はアメリカの要求を飲む気など一切無く、虎視眈々と反撃の時を狙っているのです。

また、中国の貿易戦争以外にも、北朝鮮問題がありますが、こちらも全くリスク後退の兆しを見せていません。去年から北朝鮮の動きが活発化しており、彼らの動向にマーケットは振り回され続けました。

北朝鮮は昔から、経済的に苦しくなると世界に擦り寄り、和解の素振りを見せてきましたが、その度に世界は裏切られ続けました。これは、金日成時代からの北朝鮮定番の外交戦略なので、リスク後退などはあり得ないと思った方が賢明です。

更に、今はこの他にもイランの核兵器問題が地政学リスクとして挙がりますが、基本的には世界でリスクが無くなるなんてあり得ないと思ってください。人間の歴史は常に争いで刻まれており、平和が訪れたことなど1秒足りとも存在しません。

そのため、人間が生きている以上、常に何かしらのリスクと隣り合わせであることが前提と考えるべきなのです。

とはいえ、アメリカ株式マーケットは、歴史上の様々な地政学リスクを乗り越えて、上昇を続けて来ました。すなわち、株式投資においては、「地政学リスクはノイズに過ぎない」ことの証明でもあるのです。

投資家は地政学リスクに一喜一憂することなく、株式マーケットと長く付き合っていく心が必要です。


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