かつて、大きなトレンドとなったドットコム・バブル
ここ最近、米長期金利が上昇していることにより、高配当ディフェンシブ株が「これでもか!」というくらいに売り叩かれています。代表的な銘柄は通信株、ヘルスケア株、生活必需品株などの不況に強いと言われる株です。
一方で、FANGに代表されるハイテク株は「これでもか!」というくらいに買われまくっています。代表的な銘柄はAmazon、Google、Facebook、Netflixなどです。
あまりにもセクター別のパフォーマンスの乖離が激しいので、「もう高配当株なんて買う気がしない」と思っている投資家は多く、「今はFANGの時代や!」と方針転換をして、ハイテク株に資金を注ぎ込み始めています。
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とはいえ、FANGに投資する理由が「高配当株よりハイテクのほうが儲かりそうだから」という理由だけでFANGに投資するのであれば、目先では利益を確保できるかもしれませんが、永続的に利益を得ることは難しいでしょう。
なぜなら、トレンドの流れに乗って投資する投資方針は「コバンザメ投資」に他ならず、最後は機関投資家の餌食になって終わるからです。
例えば、日本株で言うコバンザメ投資の銘柄は、通称「イナゴの巣」と言われています。過去、インバウンド株、バイオ株、フィンテック株と、様々なトレンド株がマーケットをHOTにさせてきました。中にはテンバガー(10倍まで上昇した株)を達成する銘柄も複数ありました。しかし、個人投資家は機関投資家の餌食になり、最後には大損してきたのです。
また、2000年初頭にアメリカで沸き起こったドットコム・バブルでは、多数の投資家がハイテク銘柄のトレンドに群がり一時は大儲けをしましたが、その矢先にバブルが崩壊。ITベンチャー企業が倒産に追い込まれ、投資家も多大な資産を失う悲劇を生みだしました。
トレンドに乗るのは一見カンタンに儲けられそうに見えますが、長い間利益を出し続けるには機関投資家を出し抜き続ける技術と才能が必要になるため、粛々と高配当を貰い続ける戦略より、圧倒的に難しい投資戦略になります。
さらに、コバンザメ投資家は飽きやすく、周りに流されやすいので、今回のように高配当株がボコボコに売られるからFANGに乗り換え、今度はFANGが売られ始めたらまた高配当株に戻っていき、また高配当株が売られ出したらFANGのようなトレンド株に移っていくように、投資方針をコロコロ変え続けます。
しかし、投資は「割安の時にどれだけ仕込めるか?」がリターンのアクセルを加速させる核となるので、実はトレンドが去った後の「売られる時こそが仕込みどき」になります。今回のような下落相場で優良高配当株を淡々と買い増し出来た投資家は、次の上昇相場でしっかりと配当と爆益の恩恵を受けることが出来るでしょう。
コバンザメ投資家が高配当株を見直し、再び買い集める時には当然既に割高になっているわけなので、コバンザメ投資家は毎回割高でトレンド株を掴み、下落局面で損をするという構図が決まって出来上がるので、結果的に損をしてしまうのです。
その原理が分からなければ、いつまでたってもマーケットの食い物にされるだけです。
あなたの信念を貫いてください。
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