全世界株式はオルカン(オール・カントリー)と呼ばれることもある人気の投資銘柄です。世界株式は投資信託もETFも商品がそろっているので投資がしやすいのも人気の理由かもしれません。

人気の全世界株式ですが、おすすめしないという声があるのも事実です。全世界株式はどんな商品なのか、米国株式とどちらに投資するのがよいのかを考えてみます。



全世界株式とは?インデックスファンドの例

全世界株式は名前の通り、全世界へ投資します。全世界株式商品の中でも人気のeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の場合、約90%を米国を筆頭とする先進国に投資し、残りの約10%を中国などの新興国や地域に投資します。

全世界という名前がついていますが、約6割を米国投資が占めており、米国の影響が大きくなっています。とはいえ、米国以外の国や地域も投資先として含まれているため、地域の分散としては十分です。また、信託報酬手数料などの保有コストが小さいこともメリットの一つです。

全世界株式で有名なインデックスファンドには以下のような商品があります。

種類

銘柄

信託報酬

投資信託

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

0.1144%

投資信託

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

0.199%

ETF

バンガード トータル ワールド ストックETF(VT)

0.07%


全全世界株式のメリットデメリット

全世界株式に投資するメリットとデメリットには以下のような点です。

【メリット】
・多くの国が投資先となっているため、分散投資が簡単
・長期的な成長が見込める
・保有コストがかなり安い部類
・運用のプロが適切な銘柄を組み入れているため初心者でも簡単
・少額から投資可能

【デメリット】
・リターンはS&P500に劣る
・全世界に投資するため成長率が低い国も組入れられてしまう

メリットの多くはパッシブ運用(市場全体を網羅するようなインデックスに連動する運用のこと)のインデックスファンドに多いものです。特にコストの低さと分散投資の観点では非常に優れた商品といえます。

ただし、逆に世界中に投資しているせいで、例えばS&P500に連動する投資信託やETFのような米国銘柄だけを組み入れている商品よりもリターンが小さくなることも多いです。

下のチャートは過去10年間のS&P500に連動するETF(赤ライン)と全世界株式のETF(青ライン)を示しています。この10年間で全世界株式の+92%に対して、S&P500に連動するETFは+187%と約2倍の上昇率となっています。

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出典:Tradingview

リスク分散をとるか、リターンをとるかによって全世界株式の評価も分かれそうです。


全世界株式と米国株式どっちがいい?

どちらに投資したほうがいいかの正解はありませんが、過去の実績ではリターンをとるなら米国株式に特化した商品に軍配が上がります。また、全世界に投資したほうがリスクが低いかというと必ずしもそういうわけではありません。

確かに米国だけが大きな株式市場の下落に見舞われた場合、全世界に分散投資していたほうがよいことは確かですが、特に2023年現在は欧州も大きな経済問題に直面しており、全世界に投資するほうがリスクが高くなる可能性もあります。

米国株式市場は過去何十年にわたって、一時的な大暴落があってもその後急激に回復してさらなる成長を遂げてきました。長期で投資するなら米国株に絞った投資でも十分リスク分散しながらリターンを狙える商品に投資することができます。

リスク分散したいから全世界株式を選ぼうと考えている人も、米国株式を選んでもよいのではないでしょうか。


全世界株式よりも米国株式に投資するほうがおすすめ!