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(画像出典:TV TOKYO)

ブラックバイトが世間を騒がせています。

最近では「しゃぶしゃぶ温野菜」の店長がアルバイト男子大学生の顔面を殴る、4ヶ月連続勤務を強制させる、出勤時間の改竄をするなどで、そのブラックぶりがガイアの夜明けで特集され話題を呼びました。
その他にも、企業側とアルバイト従業員がトラブルとなったニュースは枚挙にいとまがありません。

程度の問題はありますが、私はブラックバイトは学生のうちに一度は経験しておいたほうが良いと思っています。


なぜか?


それは「社会の汚い側面」を若いうちに実体験できる絶好の機会だからです。

何度も言いますが、日本は本当に豊かで恵まれています。
しかし、それが日常で当たり前になると、ありがたみをなかなか感じられなくなります。
これが当たり前なんだと、そのまま危機感のないまま大人になると、後々必ず苦労することになります。

「若い時の苦労は買ってでもせよ」に近いものがありますが、何事も経験しないと人間というのは学習できない生き物です。

特に日本の学生の場合、ぬるま湯に近い状態が継続してしまう仕組みになっているため、自分たちの恵まれている立場というのは普段生活する中でなかなか気づきにくいものです。
(これは学生が悪いのではなく、日本の教育制度の問題です。)

社会に出る前に、特に酷い側面の現実を知ることで、将来をしっかり考えるきっかけになる、いわば反面教師の役割を果たしてくれるのがブラックバイトだと思っています。

ブラックバイトを経験すると、特に受験や就職活動にプラスに作用します。


それは「危機感」を覚えるからです。


「こんなところで将来絶対に働きたくない!」

「しっかり勉強して良い仕事に就きたい!」


といった感情が生まれます。
それが自分を奮い立たせるエンジンとなり、何十年と続く長い社会人生活を豊かなものへとしてくれるのです。


ブラック日雇い派遣は別世界だった。


私は学生の頃、様々なアルバイトを経験しました。
また、当時は小泉内閣による派遣規制の緩和により、グッドウィルやフルキャストといった日雇い派遣の全盛期でもありました。

忙しい合間に気軽にお小遣いを稼げるので、一時はよく利用したものです。
倉庫や工場、工事現場などの万年人手が足りない業界を中心に駆り出されるのです。

現場には衝撃的な出会いが多かったです。

現場には多種多様な人がたくさん日雇い派遣で働いていました。中には30,40歳になって日雇いの仕事しかなく、その日暮らしで食い繋いでいる人も多かったです。言葉を満足に喋ることも出来ず、所謂コミュニケーション障害と見受けられる方も結構目にしました。

特に衝撃的だったのは派遣元会社が日雇い派遣をゴミのように扱っている姿を何度も見たことでした。これぞまさしく「現代のえた・ひにん制度だ!」とショックを受けたものです。私は人と関わるのが好きなタイプなので、日雇いを本業とする方々ともよく話をしたのですが、彼らは決まって昔の犯罪自慢、酒、たばこ、女の話題を持ち出しては武勇伝のように語っていたものでした。

そう、彼らの世界には向上心という概念は皆無だったのです。
全員が全員、そのような人ではないとは思いますが、少なくとも私が関わった日雇いの人はみんなこんな感じでした。

仕事内容も結構きつかったです。
たとえば、池袋の居酒屋を作る工事現場では重い資材を運んだり、怪我をしてもそのまま働かされたりしました。大手町のビル建設の現場では炎天下の中、休むことを一切許されず作業をさせられたこともあります。

単発バイトだったから良かったものの、私は「絶対こんな人間扱いされないブラックな環境では将来働きたくない」と感じたものです。

そのような世界も経験してみなければわかりません。

例えば、ウシジマくんみたいな世界はフィクションだと思っている人が多いですが、現実はもっと惨い出来事で溢れています。これが対岸の火事ではなく、ヘタしたら自分もそちら側に転がり落ちてしまうという危機感を持つことは非常に大事なことだと思っています。

自身の概念形成は人生のリスクヘッジです。
そのリスクヘッジのコンポーネントの一部に「投資」というのも入っていると思います。正社員だろうと、未来に保証はないことには変わりません。私の会社だって、東一上場で規模も大きく企業収益も好調ですが、いつシャープのようになってしまうか誰にもわからないのです。

未来の自分を守れるのは自分自身です。

他人や社会がなんとかしてくれるものではありません。
今が安泰でも、危機感を持ちながら毎日を過ごすことで開ける道があります。

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