日本では新型コロナウイルスの勢いが弱くなりませんが、コロナウイルスのワクチンは次々と作られています。

2022年7月13日には、米バイオ医薬品企業ノババックスが開発した新型コロナウイルスワクチンが18歳以上を対象に緊急使用許可が出ました。日本でも承認済みです。

バイオ医薬品はバイオテクノロジーを利用して作られる医薬品で、体内にある生体分子(酵素、ホルモン、抗体など)や、哺乳類細胞,ウイルス,バクテリアなどの生物によって生産される物質を応用して作られます。

バイオ医薬品のようなヘルスケアセクターは景気動向に左右されにくいので、投資先としても優秀です。

今後の伸びも期待できるバイオ医薬品業界がどのようなものか紹介していきます。



バイオ医薬品市場とは

世界では医薬品全体の売り上げのうち約3割をバイオ医薬品が占めており、バイオ医薬品の市場が十分に大きいことがわかります。

バイオ医薬品株式の指数であるナスダック・バイオテクノロジー指数は2021年2月からS&P500指数を下回っていました。これは新型コロナウイルスワクチンの売上減少などの影響と考えられます。
しかし2022年5月以降は米国株式市場に対してのパフォーマンスは改善傾向にあります。
その理由の1つとして、足元ではM&A(合併・買収)の動きが活発になっていることも挙げられます。
バイオ医薬品企業にとってM&Aは、有力な治療薬やパイプライン(治療薬候補)、を獲得できるだけでなく、主力医薬品の特許切れの問題を解決する有効な手段の一つとなります。

バイオ医薬品のM&Aは2020年以降低調な動きをしていましたが、2022年5月にファイザー(米国)がバイオヘブン・ファーマシューティカル(米国)を買収しました。6月にはブリストル マイヤーズ スクイブ(米国)がターニング・ポイント・セラピューティクス(米国)を、直近の8月にはアムジェン(米国)がケモセントリックス(米国)の買収で合意した報道がされています。


コロナ禍での動き

冒頭でも述べた通り、コロナ禍ではワクチンの開発が世界中で行われました。バイオ医薬品を利用したワクチン開発もその一つです。

バイオ医薬品はガンや糖尿病などの患者数の多い病気の治療や、難しい病気の治療にも使用されています。

今後もコロナウイルスのワクチン開発をはじめとして、バイオ医薬品が様々な分野で利用されるはずです。


バイオ医薬品業界の今後の動きは?

2021年11月に米議会下院で可決されたバイデン政権の法案の中に、薬価の引き下げに関する法改正が盛り込まれました。高齢者の自己負担の削減や医薬品全般の高騰に対処するための重要な一歩となり、プラスの要素です。

また、2022年2月に1年以上にわたり空席が続いていた米食品医薬品局(FDA)の長官にロバート・カリフ氏が任命されたことも注目点です。

米食品医薬品局(FDA)」とは、食品などさまざまな製品の安全性や有効性を証明し、国民の健康を守る役割を担っている米国の政府機関で、日本でいう厚生労働省のような機関です。米食品医薬品局(FDA)の中で新薬の承認担当をするのが「CDER(Center gor Drug Evalutation and Research)」という組織で、米国で医薬品の販売をするには、CDERの承認が必要です。

ロバート・カリフ氏は、2016年ー2017年にもFDA長官を務めており、データ・エビデンスに基づく判断が評価されていました。ここ最近信頼性がゆらいでいたFDAの長官に再登板するのはバイオ医薬品業界にとってプラスに働くはずです。

バイオ医薬品関連は、イノベーションが急速に進み、長期的な成長が見込める分野の一つであるといえます。ワクチン開発などバイオ医薬品企業を含む医薬品業界が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に対して果たした役割は大きいものがありました。

バイオ医薬品は景気動向にも左右されにくいため、今後の投資先の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。

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