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大塚家具社長の大塚久美子氏が、12月1日付けで社長の座から退くことを発表しました。

なぜこのタイミングなのか?と言えば、大塚久美子社長が来期の黒字化に向けて道筋がつきつつあることから、過去の業績についての責任を明確にする意味で申し出たといいます。

大塚家具の2021年4月期業績予想は純利益28億9000万円の赤字で、売上は2015年から5年連続の減収、営業利益は2014年から6年連続の赤字となっています。

業績悪化に歯止めがかからないことから、身売り先のヤマダ電機に解任された説が濃厚です。

その証拠に、後任にはヤマダ電機社長の三嶋恒夫氏が兼務することになっています。

なぜ、大塚久美子は舵取りを誤ったのかを振り返ってみます。

まず、もともと大塚家具は、高級家具屋でした。

会員制で、富裕層にターゲットを絞り、高い接客品質や高い満足感を顧客に提供するビジネス・モデルを採用していました。

当然、ひとつひとつの家具は高価ですが、品質も良く、売った時の利益率も大きいものでした。

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しかし、2010年あたりに差し掛かると、元社長で実の父親である勝久時代の接客スタイルが「客の心理的な負担になり、客足を遠のかせる」とし、久美子氏はカジュアル路線へと経営方針を変えてゆきます。

「1人でもフラッと入りやすく、見やすい、気楽に入れる店作り」

という、コンセプトを目指し、カジュアルな店舗作りや積極的な接客を控える手法を取り入れ、一時は新規客を取り込むことに成功したのです。

なぜ、高級路線ではなく安売りカジュアル路線を採用したのか?

といえば、当時はリーマン・ショックの影響が大きく、ニトリやIKEAの薄利多売の「安かろう、そこそこ良かろう」のビジネスが、リーマン・ショックの不況の波に乗り、消費者ニーズにマッチしたわけです。

つまり、もともとの客であった富裕層は、リーマン・ショックで致命傷を負ってしまったため、”別に無くても困らない高い家具”をわざわざ買おうとする人はいなくなったわけです。

そのため、久美子氏の安売り戦略は当初こそ良かったものの、第二次安倍内閣でのアベノミクスが転機を迎えました。

「日本経済を復活させる」との名の下で、大規模な金融緩和を講じ、景気を急速に回復させることに成功。

日本はバブル期以上の好景気となり、リーマン・ショック前以上に金持ちが増えました。

しかし、反対に庶民は給料がさほど上がっていなかったため、庶民は大塚家具より安いニトリやIKEAを利用し続けたのです。

2極化した消費者ニーズを汲み取れず、久美子氏はカジュアル路線の薄利多売商法を継続してしまいました。

結果、庶民にも富裕層にもアプローチ出来ず、大塚家具は大きく売上を減らした結果、ヤマダ電機に身売りする格好となり、ついには社長を解任されたのでした。

結局ゴタゴタしている間に赤字垂れ流し&乗っ取られて終わった

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創業家一族
有森 隆
エムディエヌコーポレーション
2020-01-30