paloalto-ロゴ

パロアルトの製品は、ここ3年くらいから急速にシェアを拡大しています。ファイアウォールをリプレイスする場合、ほぼパロアルトに切り替わっています。パロアルトネットワークス(Palo Alto Networks)は、2005年に設立されたネットワークセキュリティベンダーであり、NYSEに上場しています。

パロアルトは次世代ファイアウォールを売りとしています。ファイアウォール(以下、FW)はご存知でしょうか?FWとはインターネットとLANの接続部に設置するネットワーク型セキュリティ製品です。

インターネットを利用する場合は、ほぼ100%使われています。例えば、皆さんが利用する家庭用ルータにも簡易的なFW機能が必ず搭載されています。企業型は大量のトラフィックや企業ポリシーで利用する通信を細かく制御するために、高性能で高価なFWを導入します。そこで使われるのが同社の製品ということです。

ブログねた

■パロアルトのFWは、もはや「FW」ではない
インターネットとLANの間には、複数のセキュリティ製品が導入されます。FWを入れたから大丈夫~♪ということは一切なく、その後ろにはIPS/IDSと呼ばれる機器、FireEyeのようなサンドボックス機器、メールフィルタ製品など、企業は多大なコストを支払い通信の安全性を確保しているのです。皆さんの企業にもこれらの製品群は当たり前のように導入されています。

パロアルトのFWは、正確にはFWではありません。機能的には既にFWを超えていて、複合型セキュリティ製品へと進化しています。それを業界的には「次世代型FW」と呼ぶようになりました。これはJuniperやCheck Pointなどの他の大手セキュリティFWベンダも追従していますので、昨今のトレンドとなっています。

■「コスパがいい」から支持されている
2010年過ぎでしょうか。それまではFWといえばJuniperがトレンドだったと思います。では、なぜパロアルトのFWが急速にシェアを伸ばしたかというと、昨今のセキュリティ脅威が増したことによる背景はもちろんありますが、そのセキュリティ脅威に対応する機能が「コスパ的に」導入しやすかったのがミソです。

以前、FireEyeの記事で述べたように、企業としてセキュリティ投資は業績貢献に繋がるわけではありませんので、意識的には保険扱いになります。ランニングコストの位置づけです。コストであれば切り詰めたいと思うのは至極当然です。でも、ケチったらその分脅威のリスクも高まります。そのニーズにちょうど良い具合にマッチしたのが同社のFW製品だといえます。

同社のFWは、

・FW機能
・IPS/IDS機能
・サンドボックス機能

といった、これら単体で導入すると高額になってしまう機器コストをひとつにまとめることが出来るので、安上がりとなります。パロアルトに集約されるので、サポート費用も抑えられます。つまり「コスパ」がいいのです。

001

しかし、機能をひとつにまとめるのはリスクも伴います。機能の性能は特化型に劣ります。また、処理が大きくなる環境の場合、スペックが追従できないことがあります。

■結局は「選択の問題」である
企業の予算、保持する情報の質、攻撃者からの狙われ易さ、通信量などの様々な観点から機器を選別することが必要になります。IT機器ほどお金の値段が性能に反映されるものはありませんが、予算は青天井ではないので今ある条件の中から最適な機器を選別した際に、同社のFWはピッタリである場合が多いということです。この世界はシェアを押さえてしまえばしばらくトレンドは継続するので、それまでパロアルトは安泰だといえます。

Paloチャート

パロアルトのチャートです。上場時から上昇を続けています。セキュリティの脅威はますます高まるのは確実なので、企業のセキュリティ投資はこの先も拡大します。同社のシェア拡大もまだまだ続くと思いますので、投資妙味もありそうです。

にほんブログ村 株ブログへ
1日1回応援お願いします♪

SPONSORED LINK