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金曜日のマーケットでは、映画鬼滅の刃のメガヒットによって映画関連株が大商いとなりました。

中でも東宝株は4%高と急反発で年初来高値を更新し、コロナで98%減益と赤字転落した東宝にとってはまさに救世主となりました。

鬼滅ヒットによって映画館はどこも超満員で、1日中何度も鬼滅の刃を上映しており、たった3日間で興行収入46億円を突破しました。

日本の歴代興行収入ランキングの1位は千と千尋の神隠しで308億円、2位はタイタニックで262億円、3位はアナと雪の女王で255億円、4位は君の名はとなっていますが、鬼滅の刃は歴代1位を塗り替えるとも言われています。

なお、東宝は今年度の純利益を50億円から90億円に上方修正し、これも株を買われる材料となりました。

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では、映画業界が賑わっていることで東宝などの映画関連株は買いなのか?と言われると素直にYesとは言えないのが現実です。

というのも、日本の映画業界は市場規模が小さすぎるのと、継続的にヒットを打つことが難しいという二重苦を抱えているためです。

たとえば、昨年公開されたアベンジャーズは全世界で3000億円を超えていますが、日本の年間の興行収入は2000億円弱です。

つまり、日本の映画の市場規模はアベンジャーズ1本にすら及ばない小規模な市場なのです。

これの何が問題かというと、市場規模が小さいということは日本人向けに作っても売上や利益が頭打ちとなるので、日本の映画は世界中で観られる海外志向の作品を作っていく必要があるということです。

売上や利益が出なければ、次の製作費に回すことも難しくなるため、日本よりお金と時間をかけて作られた高いクオリティの海外映画に勝つことは不可能です。

費用がなければじっくり時間をかけて作品作りをすることも難しいので、日本映画はどんどん競争力が落ち、ますます海外映画に勝つことができなくなるというわけです。

実際、お隣韓国ではパラサイトがアジア初のアカデミー賞を受賞、映画ではないが愛の不時着が世界的ヒットを記録しましたが、日本には世界で売れるコンテンツがほとんどありません。

また、映画はひとつヒットを出せればいいのではなく、作品が毎年確実にヒットしなければあっという間に赤字転落するため、非常に不安定な業界と言わざるを得ません。

鬼滅の刃が千と千尋抜く可能性あって草だわ

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