正規社員と非正規社員の格差が問題視されつつあります。
非正規社員の既婚率は公務員の7分の1というデータがあるように、正社員と非正規社員の間には圧倒的な待遇の差があるのです。
実際、非正規で働く人たちが「正社員と同じ仕事をしているのに、ボーナスや退職金が支給されないのは不当だ!」と訴えた2つの裁判が話題になっています。
1つ目は大阪医科大学の研究室で秘書のアルバイトをしていた50代の女性が、正職員の秘書と仕事の内容が同じなのにボーナスなどが支給されないのは不当だとして、大学側に賠償を求めた裁判です。
しかしながら、最高裁判所は非正規にボーナスなどを支給しないのは不合理な格差に当たらないとする判断を出しました。
また、東京メトロの子会社の契約社員が「駅の売店で正社員と同じ業務をしていたのに、退職金などが支給されないのは違法だ!」と訴えた裁判でも判決が言い渡され、いずれも退職金を支給しないことは不当ではないとの判断したとのこと。
裁判長は「正社員は複数の売店を統括し、サポートやトラブル処理などに従事することがあるが、契約社員は売店業務に専従するだけ。正社員と非正規で責任や業務領域に違いがあったことは明確」と指摘しました。
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この判決は朗報です。
なぜなら、正社員と非正規の格差を是正しようとする場合、企業側はコスト増になることを懸念して「非正規の待遇」に合わせようとするためです。
たとえば、日本郵便の例を眺めると、非正規が「正社員と同じ仕事をしているのに待遇に格差があるのは違法」と訴えたところ、日本郵便は正社員に認められた月最高2万7000円の住居手当などの各種手当てや休暇制度を廃止して、正社員を非正規の水準に合わせたのです。
つまり、非正規社員の待遇向上には繋がらず、むしろ全員が損をすることになりかねない事態となるわけです。
確かに理論上は正規と非正規の格差は埋まりますが、これでは体のイイ人件費削減に使われただけでした。
実際、ネットでは正規と非正規の格差をなくすべき、という声に「納得いかない」として反対する人も多いです。
「資格がありフリーランスで成功している人は、格差を訴えないとし、こういった声をあげる人について「何の資格もなく、大した努力もせず、世の中のせい、会社のせい、人のせいにして、正社員にならなかった、なれなかった人」「自分の人生の責任は自分で取らなきゃいけない。自分は何もせず、会社になんとかしてもらおうと、社会になんとかしてもらおうという考えが甘すぎて、とっても嫌い」「格差を無くしたいなら努力して正社員を目指せばいい。正社員として働いている人は、ちゃんとそれなりの理由があって正社員なんですよね。そうじゃない人が楽してるとは思わないけど、やっぱり対応に差があるのは当然で、正社員と同じ扱いにしろというのは何か違うと思います」
そもそも、世の中はピザのようなものです。
権利は神様が平等に与えてくれるものではなく、ピザと同じで隣の人がピザを取ったら、自分のピザが減ることになります。
ピザ1枚が12ピースだとして、非正規の取り分が3枚増えたら正社員3枚減る、これが現実世界です。
平等に権利を分かち合う方法など、人類の歴史を振り返ってもありません。
最高裁の判決が朗報なのはそういうことで、非正規は正社員の待遇を受けたかったら正社員を目指すしかありません。
大した努力もせず世の中や社会のせいにする人が多すぎなのは同感
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