私の会社には従業員持株会制度があります。
従業員持株会制度とは、給与天引きで一定額を拠出し、自社の株式を買い付けることができる制度です。
一般的には奨励金も数パーセント会社から出るため市場より割安に買うことができます。

結論から言うと、従業員持株会制度に加入するのはオススメしません。

自社が嫌いなわけではありません。
私の会社はIT企業ですがプライムベンダー(元請け企業)の立場であることから給与水準は同年代よりいいと思いますし、プロジェクトも複数あり忙しいですが働き甲斐のある会社だと思ってます。
※日本のIT業界はITゼネコンと表現される程の多重下請け構造となっており、下に行くほど会社に搾取されます。

好きな会社だったら加入すればいいのでは?
なぜ自社の株を買うことをオススメしないのか?

それは投資とは『分散投資』でリスクヘッジをすることが基本だからです。

投資の世界に君臨しているヘッジ・ファンドは、現在では短期トレーディングのアクティブ投資で高い収益を上げていますが、元の名前の意味は「ヘッジ」の名前から見て取れるようにリスク回避をするという意味です。

池上彰氏が執筆する本からヘッジ・ファンドの記述箇所を抜粋します。



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ヘッジ・ファンドの「ヘッジ」とは、危険を避けるという意味です。「ファンド」は基金。
他人から資金を預かり、リスクを避けながら増やすというのが仕事です。
もともとは、富裕層から資金を預かり、戦争やインフレでも資金が減少しないように堅実に運用するという意味で「ヘッジ」という用語が使われました。
ところが、資金運用の手法を高度にしていくうちに、大儲けしたファンドが続出。
ハイリスク・ハイリターンの資産運用をするファンドが増えてしまいました。
サブプライムローンの債権が入っているパッケージ商品は高金利です。
ヘッジ・ファンドとしては、少しくらいリスクがあっても積極的に購入したくなります。
ただし、ヘッジ・ファンドの運用担当者も、自分自身のリスクを少しでも減らそうと考えます。
さまざまな金融商品を買ったはいいものの、もし買った商品が大きく値下がりしたり、紙くずになってしまったりしたら、「おまえ、何でこんなものを買ったんだ」と上司に責任を追及されることになるでしょう。
そのときに、格付け会社がトリプルAをつけている商品だと、追求のリスクが軽減されるわけです。
上司に追求されたら、「だって、格付け会社がトリプルAをつけていましたから、安全だと思いました」と言い訳ができますね。
トリプルAになっているから安心して買えたのです。
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「ヘッジ」の観点から見ると、自社に勤めながら自社株を買うということは『限りなく集中投資』になります。

もし自社が倒産したらどうでしょう?
これからの給料も無し、今まで築いた資産も紙きれです。
何年も堅実に会社に勤め上げてきたのに、財産も吹っ飛びその苦労は全て水の泡と化してしまうわけです。
サラリーマンはわずかながらの余裕資金を投資することができますが、そんな貴重な資金をリスクのある一本集中投資に活用するのは限りなくリスキーだということです。

例外もあります。
未上場の「将来性のある」会社に勤めておりストックオプションがある場合は自社が上場する際にその株式を売却することで多額の利益を得ることができます。
新規公開株(IPO)は会社の期待値から、実態よりかけ離れた高値をつけることが多いため、一社員であっても億万長者になることが可能です。

しかしながら、東証一部、二部に上場している会社は成熟した企業も多くイノベーションが起き難いため、期待値から株価が暴騰することはまれでしょう。
であれば、日経平均に採用されている別会社の高配当企業の株を買うほうがリスク分散という意味で合理的なのです。
また、S&P500であればたったの3万円で、アメリカ最強企業の500社に一気に投資することができます。

投資戦略としては、NISAで日本の優良高配当銘柄を買い、S&P500の積み立てによる米国株への投資がお金持ちへの一歩になるものと考えています。

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