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複数の墜落事故を受けて生産停止に陥っていたボーイング737MAXですが、ボーイングによれば5月中にも生産を再開させる意向であることを述べています。

しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響で航空業界は軒並み90%以上の大幅減益に見舞われており、大手であっても倒産寸前の会社がごまんといます。

彼らは新しく737MAXを買うお金どころか、今保有している飛行機を売って運転資金を得ているくらいなので、たとえボーイングが生産再開したとしてもまずほとんど売れないでしょう。

このようにコロナの影響はボーイングも例外なく受けており、今年1〜3月期決算は最終赤字に転落、2四半期連続で純損失計上という散々たる結果になりました。

売上高は前年比26%減の170億ドル、純損益がマイナス6億ドルでした。

ボーイングは1987年にNYダウ構成銘柄に採用され、アメリカを代表する企業として長いこと君臨してきた絶対王者ですが、コロナが長期化していることから来期決算はさらに赤字額を深掘りする可能性が高く、まさに創業以来最大の危機が訪れていると言えるでしょう。

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まさに「詰んでいる」との表現がピッタリなボーイングが生き残る道は、実はまだひとつだけ残されています。

それは737MAXなどを製造販売する民間事業部門を切り離して、軍事部門を独立させることです。

実はボーイングは史上最大の「軍事企業」であり、売上高ベースで見ると軍事部門が40%、売上1兆円の半分以上もの割合を占めているのです。

戦闘攻撃機のF/A-18E/Fスーパーホーネット、大型輸送用ヘリコプターのCH-47チヌーク、映画にもよく登場する攻撃ヘリコプターのAH-64アパッチ、航空自衛隊の主力戦闘機でもあるF-15イーグルなど、有名どころは一通りボーイング製です。

たとえば、日本でよく耳にするオスプレイもボーイング製の戦闘機です。

ボーイングの旅客機は、世界最大の軍事力と技術力を持つ戦闘機のノウハウを民間用に転用しているに過ぎず、その根幹は戦闘機なのだ。

軍事は国家の最重要事項であるため、たとえどんなに不景気になろうと多額のカネが投入されるセクターであり安泰です。

W・バフェットが「世界は変わる。3、4年後、人々が昨年と同じぐらい飛行機に乗るのかどうか分からない」と発言し、保有している航空株を全て売却しましたが、民間航空事業の先行きは暗い。

ボーイングが生き残るためには軍事専用企業として再出発し、民間事業はどこかに売却するしかない。

ロッキードマーチンみたいな会社になればいいと思う

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アメリカの世紀は終わらない (日本経済新聞出版)
ジョセフ・S・ナイ
日経BP
2015-12-25