ネットワーク機器最大手のシスコシステムズ(CSCO)が前日比-7.33%と急落しました。
同社の2019年11月~20年1月期の売上高見通しが、アナリスト予想に届かないことから投資家に嫌気売りされた格好です。
とはいえ、同日発表された2019年8〜10月の決算は良好で、売上高や1株利益はアナリスト予想を上回るものでした。
今後の売上高見通しが予想を下回る要因になったのは、香港情勢の悪化や米中貿易戦争から端を発する世界的な経済失速です。
しかしながら、この問題はグローバルで貿易をしている企業であればシスコ以外もガッツリ当てはまるわけで、NYダウ採用のシスコが影響を受けるならばアメリカ企業全体にも影響が及ぶと考えてまず間違いない。
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とはいえ、シスコは世界情勢が不安定になろうとも、インターネットの基幹を支えるビジネスモデルを築いているため、むしろ他の企業よりも有利かもしれません。
その理由は、インターネット社会の成熟です。
世間ではGAFAが世界のプラットフォーマーとして影響力を強めていますが、インターネット社会が成熟すればするほどシスコのネットワーク機器が売れるので、ネット成長=シスコの成長にシンプルに直結します。
そもそも、シスコは2000年初期のインターネット黎明期、誰も知らない世界時価総額1位企業として君臨した時期がありました。
その後はITバブル崩壊の煽りを受けて株価暴落したものの、未だにNYダウに採用され続け、株価も当時の水準に迫ろうとしている。
今回の急落はシスコ製品に何か問題があったわけではなく、言ってしまえば政治絡みで煽りを喰らっただけなので、シスコ株が欲しかった投資家はむしろ「買い」でしょう。
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