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ココカラファインを買収するマツモトキヨシ 
 
日本の数少ない成長産業と言えば、ドラッグストア業界です。

ドラッグストアと言えば薬はもちろんのこと、生活用品が並べられた空間に過ぎませんでしたが、今では弁当や惣菜、雑貨、そして調剤併設も100%が当たり前という時代になっています。

客層は日本で増え続ける高齢者が中心で「ここに来たら何でもある」と言わせるほどの充実ぶりで、地方ではクリニックや医療施設があるドラッグストアも珍しくはありません。

つまり、増加する高齢者をターゲットに絞ったビジネス展開をしているため、人口が減り続ける中でも成長産業にカテゴライズされているというわけ。

ドラッグストアの市場規模は年々膨れ上がっており、日本チェーンドラッグストアによれば昨年度の全店売り上げは7兆2,744億円で、2000年から比較すると売上高は3倍に、店舗数は2倍まで増えたそうです。

百貨店の市場規模が6兆円、コンビニが11兆円ということを考えれば、ドラッグストアがいかに加速度的に成長して来たかが分かるでしょう。

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ドラッグストアは老人たちの憩いの場となっている 

とはいえ、そんなドラッグストアも頭打ち感が見えて来ており、再編が進む兆しが見え隠れします。

2015年にはウエルシアがシミズ薬品を買収し、2017年にはツルハが杏林堂薬局を買収しました。

さらに直近では業界最大手のマツモトキヨシが、ココカラファインを買収する可能性が浮上したのだ。

時価総額で言えば、1位がツルハ、2位がウエルシア、3位がコスモス薬品、4位がマツモトキヨシ、ココカラファインは7位です。

仮にマツモトキヨシがココカラファインを買収することになれば、時価総額で一気に1位に躍り出ることになります。

とはいえ、M&Aを見据えた業界再編は株価が乱高下する要因になり得ます。

買収ニュースが駆け巡った日、マツモトキヨシ株は急落、そしてココカラファイン株は翌日一時9%を超える暴落となりました。

そもそも、買収は諸刃の剣です。

高いコストを支払ったところで互いのシナジーを発揮出来なければ、全てが水の泡となってそのツケは投資家に「株価」として回ってくる。

成長産業と言われるドラッグストアも、実際には今の高齢者が居なくなれば衰退産業に変わりゆくので、やはり日本株で成長株というものは何もないことが分かる。

今からドラッグストア株を買うのはババ引きになりそうだわ

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