ポストイットなどの事務用品を主軸としたコングロマリット企業である3M(MMM)の第2四半期決算が発表されましたが、内容は減収減益でした。
米中貿易戦争によって中国市場の販売が縮小したためです。
売上高は前年比2.6%減の82億ドル、純利益は39.3%減の11億ドルと大幅な減益でしたが、1株利益は2ドル20セントとアナリスト予想の2.05ドルを上回りました。
予想を上回ったことから取引開始直後は買いが集まり、一時は7ドルの上昇を見せたものの、引けにかけて徐々に上げ幅を縮小し、終値は-1.29ドル(-0.72%)で取引を終了しました。
売り上げの成長エンジンとなっている中国経済の減速で中長期的には苦しい経営を強いられる可能性は高い。
業績回復の見通しが立たないことから、積極的に同社の株を買う投資家はあまり多くないのが現状だ。
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3Mは以前も決算ミスを犯していて、今年4月にはわずか1日で-13%以上の大暴落に見舞われたことも記憶に新しい。
株価は3ヶ月前の高値である220ドルから160〜170ドル台まで急降下し、上値が重い状態です。
では、決算ミスを受けて3Mを売るべきなのか?と問われれば、全く持ってその必要性はありません。
同社は早速、世界で2,000人以上に及ぶリストラを決行し、投資家のための利益捻出に行動を移し初めています。
アメリカ企業は無慈悲ですが、株主のためならリストラなど御構い無し、その結果株主利益が保護されるのです。
そもそも、いつも順風満帆で居られる企業など無く、3Mも例外ではありません。
しかし、同社は1976年から30種しか組み込まれないNYダウに採用されるほどの優良株であり、これまで60年以上も増配を行い投資家を潤して来ました。
長い道のりの中、幾多もの不景気や株式市場の暴落を乗り越えて、着実に利益を上げ続けたのが連続増配という証なのです。
そのため、今後もどんな危機が訪れようと、乗り越えられる力を持っているのが連続増配企業ということになります。
投資家は株価では無く、連続増配という記録に着目して、優良株を持ち続けるべきです。
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