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インターネットの通信量は倍々ゲームで伸びている 

ネットワーク機器開発大手のシスコシステムズ(CSCO)の株価が堅調に上昇しています。

背景には、同社が発表した最新決算内容が好調であることと、世界的に爆発的に伸びる通信データ(トラフィック)が起因しています。

まず第3四半期決算ですが、シスコシステムズの売上高は前年比6%増の130億ドル、1株利益(EPS)は78セントと双方ともアナリスト予想を上回る好決算となりました。

第4四半期についても、売上高は前年比最大6.5%増、EPSは最大82セントと好調な予想を示しており、決算発表直後は6%高と株価が急伸しました。

株価はわずか1年で40ドルから57ドルと快進撃を続けており、含み益で投資家を潤しているとともに、同社は連続増配で株主還元も強いため、シスコシステムズを持っている投資家はまさに笑いが止まらない状態です。

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すべてがインターネットに接続される時代が到来している 

そして、シスコシステムズの好業績を維持可能な背景に、爆発的に増加する通信量があります。

同社によれば、インターネットの通信量は2015年から2020年にかけて年平均成長率22%、5年間で2.7倍のペースで増加していくことが予想されており、さらに2020年にはひと月あたり194エクサバイト、年間にすると2.3ゼタバイトと途方もない量に達するとのこと。

私たちが普段慣れ親しんでいるギガから数えると、ギガの1,000倍がテラ、その次がペタ、次がエクサ、そしてゼタとなるので、いかに膨大な通信が流れているかが理解出来るはずです。

特に、スマホ利用が世界的に普及していることから、モバイルデータは年平均成長率53%で増加し、全体の伸びを牽引しています。

さらに、IoTや5Gの到来で、家や車など身の回り全てのモノがインターネットに繋がることから、人以外の利用も通信量を押し上げる。

そして、今目覚ましいのは企業システムのクラウド化です。

自社で設備を持つことを示すオンプレミスは時代遅れであり、今は基幹システムでさえAWSやAzureなどのクラウドで設備を打つことが世界中で増えており、社内だけに閉じていた通信がインターネットを介すように変化しています。

つまり、これからは今まで以上にインターネットが重要になる世の中がやってくるというわけで、ネットワーク世界最大手のシスコシステムズはその恩恵を一身に受けるわけです。

ネットワークは繋がってナンボの世界であり、それには同社の高性能なルータやスイッチが無いと機能しません。

米中貿易戦争によって、安価でそこそこ性能が良いとの評判で普及が進んでいたファーウェイが排除されたことも、シスコシステムズには追い風となっており、業績を押し上げる要因になっています。

インフラの側面を持った上で成長株、そして利益率が高く株主還元も旺盛なのがシスコシステムズであり、ハイテク株で長期投資するにはうってつけの銘柄です。

投資家は目立たない超優良株、シスコに注目せよ!

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5Gビジネス (日経文庫)
亀井 卓也
日本経済新聞出版社
2019-06-15