老若男女ともにお金持ちのボーダーラインとして、年収1,000万円を意識する人は多いのではないでしょうか。
実際、日本で年収1,000万円以上貰っているサラリーマンというのは、国税庁によれば日本全体の4.5%になっているので、希少性は高いと言えます。
一方でこれを世帯年収に広げると、厚生労働省によれば日本全体の10%に跳ね上がるので、10人に1人の割合で年収1,000万円に合計で到達することになります。
しかし、老後2,000万円問題で大炎上したように、多くの世帯は貯金2,000万円など銀行口座に存在せず、将来的に貯めることも難しいと考える人が多いことが露呈したわけです。
つまり、年収1,000万円であっても生活はそれなりにカツカツである現実が浮かび上がってくる。
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なぜ、年収1,000万円も貰っておきながら生活がカツカツになるのでしょう?
まず、年収1,000万円と言えど考えなければならないのは、手取りの低さです。
所得税は累進課税になっているので、収入が高ければ高いほど不利の設計となっていて、サラリーマンの平均年収であれば20%しか引かれないのに対して、年収1,000万円以上では基礎控除はあるものの33%も引かれてしまいます。
さらに、住民税や保険料、年金などを納めると手取りは700万円まで下がってしまうのです。
ここから世間が望む裕福な暮らしをしようとすると、都内のマンションに住み、車は最低でもプリウス、そして年2回の海外旅行をします。
都内のマンションであれば家賃が最低でも10万円以上、家族で住むための広さを確保したければ20万円以上は必要でしょう。
さらに、都内は駐車場で月5万円以上は余裕で持っていかれるため、この時点で年間300万円は消えていきます。
そして、家族で海外旅行をしようと思えば50万円、場合によっては1度に100万円くらいの予算は見積もっておかなければなりませんし、夏冬と年2回旅行に行くのであれば100万円〜200万円くらいは旅行で消えます。
結果、この時点で残りは200万円〜300万円くらいしか残っておらず、この中から食費、光熱費、交際費、レジャー代などを加味すれば年収1,000万円あってもスッカラカンになってしまいますし、子どもの学費や習い事を加味すれば、もはや毎月赤字でしょう。
住む場所は都内ではなく隣接県に引っ越し家賃と駐車場代を抑える、旅行は年一回にするなど、節制をしなければ年収1,000万円でも貯金することは難しく、たとえ独り身であっても豊かな生活はかなり難しいのです。
収入の大きさよりも、支出が収入を上回らないよう常に心がけること
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