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スプリントとTモバイル合併で、米通信業界は3強になる 

世界的経済誌であるフォーブス。

同紙が5月に公開した2019年版「世界の有力企業2000社ランキング」によれば、世界最大の通信キャリアに選ばれたのはAT&T(T)であり、続いてベライゾン(VZ)がランクインしました。

AT&Tは世界の総合ランキングでも12位に入り、改めて5Gのトップ企業として存在感を示した格好です。

一方、アメリカを取り巻く米通信キャリアの中堅には、ソフトバンクGが大株主のスプリント(S)、そしてTモバイル(TMUS)があります。

この2社は2強となっているAT&Tやベライゾンに対抗するための手段として、合併することを表明しています。

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最も恩恵を受けるのが世界No.1の通信会社であるAT&T 

しかし、合併はユーザーにとってはデメリットです。

なぜなら、携帯キャリアの選択肢が減るということは、競争力の低下を意味しているために、価格競争が起こりにくくなるということで、つまりはユーザーは割高な通信料を支払う必要性が出てくるというわけです。

事実、ニューヨーク州などの10の自治体は、合併により競争が下火になれば、ユーザー負担が年間45億ドル以上増えるとの懸念から、合併を差し止めるよう提訴しています。

米連邦通信委員会(FCC)は、2社の合併を承認すると声明を出したものの、司法省は競争力低下の懸念から独占禁止法(反トラスト法)に該当するとして、スプリントとTモバイルの合併には反対の立場を表明していました。

とはいえ、ニューヨークタイムズ紙によれば、司法省は合併に際し、すでに承認フェーズに近い付いていることを司法省関係者が明かしたことを報道しています。

早ければ6月末に決着が付く可能性が高いとして、これが実現すれば米通信キャリア業界はAT&T、ベライゾン、Tモバイル(スプリントは合併される側)の3強になる。

3強になることで3社は過当競争を避けることが可能になるため、5Gや次世代の通信規格に効率的に投資できる余裕が生まれるだけではなく、株主に対してもより潤沢なキャッシュを還元する体力が増してくる。

もともとAT&Tやベライゾンは営業利益率が20%と高水準であり、フリーキャッシュフローも潤沢な寡占企業ですが、さらに利益を押し上げるとなれば投資家から人気化するのは必至です。

つまり、ユーザーにとって不利益となるものは株主側からすればメリットでしかなく、司法省の承認によって3社の株価が急伸する可能性は非常に高いと言えるでしょう。

ちなみに、フォーブスによればNTTやKDDI、ソフトバンクは世界通信キャリアランキングにおいてトップ5の圏外となっていて、米通信会社と比べると全くもって存在感はありません。

米通信会社はAT&Tが大本命になりそうですな

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