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好景気の自社株買いは当然で、不景気でもやってくれるのかが問題 

我らが誇る日本企業のソニーが、株主還元に意欲を示していることが話題です。

ソニーは事業改革によって過去最高益を更新し、半導体、ゲーム、家電などの儲かる分野で急成長を遂げ、見事復活を果たしました。 

株価も1,000円を切る水準から、今では5,000円を超える大暴騰を記録しており、投資家から人気を集めている。

そんなソニーは今年2月に1,000億円の自社株買いで、株主還元を実行しました。

自社株をするとなぜ株主還元になるのか?と言えば、市場に出回る株が減ることで、時価総額に対する1株あたりの価値が上昇するので、株価が上がる性質を持つためです。

さらに、ソニーは5月にも2,000億円を上限とした自社株買いを行うことを発表し、「企業の鏡!」「自社株買いおかわりとか神企業か?」などと投資家から賞賛を集めています。

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自社株買いをすると1株あたりの価値が上がる 

とはいえ、ソニーは確かに日本企業の中では株主還元に積極的で、褒められる企業であるかもしれませんが、それは「日本企業の中だけで見れば」の話であり、海外に目を向けると事情はまた違って来ます。

米国企業を眺めると、米国では株主還元が「当たり前」の文化が成熟された本当の資本主義社会であるために、これくらいの自社株買いなどソニーくらいの大手であれば日常茶飯事に行われています。

たとえば、昨年2018年の米国企業が行った自社株買いの総額を見てみると、年間でなんと1兆ドル(110兆円)という途方も無い金額まで買われていて、株の価値を上げる努力をし続けています。

過去10年を見ても、S&P500指数の構成企業は、計4兆ドル(440兆円)を超える自社株買いを行っている。

さらに特筆すべきなのは、日本企業は業績回復したらやっと重い腰を上げて株主還元に走る企業が増える傾向にあるのですが、米国企業はリーマンショックであろうと自社株買いは巨額の規模でし続けていたし、増配もし続けた。

あまりにも米国企業が自社株買いをするものですから、ここ最近でも米議員が「自社株買いの禁止を」との提言をしたことがあるほどでした。

従業員への還元は薄いのに、あまりにも株主還元を重視し過ぎだと国会議員から苦言を呈された格好で、このエピソードひとつ取っても米国企業が株主還元に旺盛な一面が垣間見れる。

日本企業は今でこそ好景気の後ろ盾で株主還元を積極的に行っていますが、また不景気フェーズに突入すれば、自社株買いは中止は当然のこと、減配の嵐で阿鼻叫喚となるでしょう。

これは歴史が証明しているので、また悲劇が繰り返される公算は大きいです。

好景気は株主還元して当たり前。問題は不景気でもしてくれるかなんだよな

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SONY 平井改革の1500日
日本経済新聞出版社
2016-06-03