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金融危機では景気刺激のために利下げを行った 

3月中旬、FRBのパウエル議長が「利上げしない」ことを明言したことにより、ドルが暴落し、NYダウも急落しました。

経済ニュースではよく出てくる「利上げ」や「利下げ」は、何となく雰囲気で理解している人も多いと思います。

しかし、これらの用語を理解することでより一層経済に詳しくなり、株や為替が読めるようになるため、覚えておいてソンはありません。

そもそも、FRBとはアメリカの中央銀行を指し、日本でいう日銀を意味します。

中央銀行はその国で発行される通貨をコントロールすることで、モノなサービスの急激な変動を抑え、安定化に努める役割があります。

たとえば、今日は1ドル110円、明日は200円、明後日は70円など変動が起きていたら、国民や企業は大混乱に陥ります。

通貨価値が安定することで、毎日安定した値段でモノやサービスが受けられるのは、中央銀行の功績が大きいのです。

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Powell
弱気姿勢を打ち出したFRB 

さて、中央銀行は利上げや利下げを行うことによっても、通貨や経済をコントロールしています。

アメリカは景気が良いので、日本と異なり毎年インフレして、賃金が上がっています。

しかし、急速なインフレ化は賃金上昇よりも物価上昇が異様に先行することから人々の生活を苦しめ、社会不安を引き起こすなど悪影響を及ぼす恐れがあります。

そのため、FRBは利上げをすることで今までたくさん出回っていたお金を金利上昇で縮小させ、お金の価値を急激に下げないようにするのです。

利上げ効果
・銀行は中央銀行からの借入を減らす
・経済におけるお金の供給量が縮小する
・銀行は企業や消費者に対する融資を縮小する
・企業や消費者は金利が高いため借りにくくなる
・消費や投資が減速し、経済成長が鈍化する
・経済成長が鈍化すると、インフレが抑制される

今回のようにFRBが利上げを中止したということは、アメリカの景気が悪くなって来たと判断したためです。

すると、企業業績が悪くなると考える投資家は、株やドルの価値が下がると判断して売りを加速させるのです。

一方で、利下げを行う場合、景気を刺激する効果があります。 

たとえば、日本では万年不景気ですから、異例のマイナス金利政策で「利下げ」を行っています。

金利を低くすることで国民や企業がお金を借りやすくし、世の中に出回るお金を活性化させる効果があるのです。

利下げ効果
・利上げ効果の逆転現象が発生する
・銀行は中央銀行からの借入を増やす
・経済におけるお金の供給量が拡大する
・銀行は企業や消費者に対する融資を拡大する
・企業や消費者は金利が安いため借りやすくなる
・消費や投資が加速し、経済成長に繋がる
・経済成長に繋がると、インフレも加速する

FRBや日銀は、これらを巧みに使い分けることで、適切に経済成長するようにコントロールしているというわけです。

仮想通貨は中央銀行(管理者)がいないから乱高下するんだよね

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