20171029130147
大地震も株式相場も、安定期が長ければその分反動が大きい 

米国株式市場が本格的なリセッション入りの兆候を示しています。

たとえば、米債券における長期国債と短期国債では、長期の方が利回りが高いのがフツーですが、ここ最近になって長期国債と短期国債の利回りが逆転する「逆イールド」と呼ばれる現象が起きました。

これがキッカケとなり、それ以来メルトダウンを起こしたかのように株式市場は暴落しています。

そもそも、逆イールド現象が発生すると、過去の法則から言って高確率で景気後退局面(リセッション)に陥ったことが分かっており、たとえば2000年や2005年にも同様の現象が起こっていました。

その時はどちらもリセッションに突入し、株価は軟調相場が続きました。

今回リセッションに突入する場合、投資家が最も警戒しているのは景気が10年という長さに渡り拡大を続けたことで、その反動から株式市場は一時的に大きく下げる可能性は否めないということです。

地震が起こるメカニズムと株式相場の暴落は良く似ていて、たとえば海のプレートが陸のプレートに年数をかけて潜り込み、そのひずみが限界に達した時にプレートが跳ね上がり地震が起きます。
 
潜り込む年数が長ければ長いほど強い衝撃になるように、株式市場も10年上げ続けた反動で大暴落を招きかねない。

SPONSORED LINK


とはいえ、配当金目当てに株を買い続けている投資家にとってみれば、リセッションになれば憂うどころか歓喜するレベルで、仕込みの時期と捉えることが出来ます。

欲しかったあの銘柄が30%OFFくらいで売り出されていることになれば、少ないお金でたくさん枚数を積み増せることが出来るだけではなく、配当利回りも勝手にUPしてくれるためです。

しかし、到底ガンガン買い増しする気になれない銘柄もあって、その象徴がアマゾン(AMZN)やグーグル(GOOGL)などの無配株です。

無配株はその名の通り、配当金を1円も出してくれません。

彼らは無配を貫く代わりに、事業に投資することで企業価値を高め、株高で株主還元をすることを貫いているためです。

しかし、リセッションに突入すれば全てがクソ株化するために、いくら事業投資したところで株価上昇が抑えられるだけで無く、含み損が拡大する可能性は高いです。

万年無配で、しかも含み損の株を果たして「次の景気拡大」まで持っていようと思える投資家は、果たしてどれだけ存在するのでしょうか?

実際、ほぼ全員が「無配株を持っててもメリットが無い」として投げ売りを始めるでしょう。

チョコのような配当金目当てで株を買っている場合、次の上昇相場までにたらふく配当金も受け取ることが出来るので、退場することなく余裕で株式相場に居続けられることが可能になります。

経験者は分かると思いますが、含み損の無配株を保有し続けるのはリアルに地獄で心が折れます。

にほんブログ村 株ブログへ
1日1回応援お願いします♪

SPONSORED LINK


トマ・ピケティの新・資本論
トマ ピケティ
日経BP社
2015-01-23