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社会保障費が足りないのに、社会保障費から財源捻出? 

2019年10月1日から消費税が10%に上がります。

政府は低所得者への対策として、軽減税率の導入を決めています。

軽減税率とは「日々の生活において必須となる商品(食料品など)に限り、消費税の負担を軽減する」という考え方で、これに該当するものは軽減税率8%が適用されます。

しかし、裏を返せば消費税増税は国の財源が枯渇しているから増税に踏み切るわけで、その穴埋めは必ずどこかで補填しなければなりません。

政府によれば、軽減税率で不足した穴埋めは「社会保障費」から1,000億円を充てることを表明しており、これにより不足分を相殺出来るとしています。

とはいえ、社会保険料収入は横ばいにも関わらず、社会保障費は少子高齢化の影響から年々増加傾向にあり、どこに社会保障費から1,000億円の財源を捻出出来るのかが分かりません。

社会保障費が足りないため消費税10%に増税するのに、軽減税率の穴埋めに社会保障費を充てるという摩訶不思議なサイクルは誰がどう見ても意味不明です。

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ケーキとビスケットの違いで、税金が天と地の差に変わる 

そもそも、軽減税率には食料品だけではなく、今の時代誰も必要としていない新聞なども適用範囲とされており、これは各業界と政府が癒着している証明に他なりません。

確かに一昔前であれば新聞は生活必需品になることは納得ですが、インターネットが普及した今、わざわざ紙の新聞を読む人など皆無で、通勤電車でも新聞を広げて読んでいるサラリーマンはひとりもいません。

そのため、新聞よりもiPhoneなどのスマホのほうがよっぽど生活必需品であり、新聞を軽減税率の対象にするくらいなら、むしろiPhoneを軽減税率の対象にした方が良い。

言ってしまえば、食料品が8%なのも不可解で、ヨーロッパでは食料品はゼロ%のところもあります。

一方、嗜好品などはガンガン課税をすることで、富裕層と貧困層のバランスを取っているのです。

とはいえ、軽減税率の不可解さはヨーロッパでも問題になっていて、たとえばイギリスで販売されているM&Sのミルクチョコレート・ティーケーキが軽減税率の対象か否かで13年間も裁判で揉めました。

なぜかと言えば、ケーキやビスケットは生活必需品で税率ゼロ%ですが、チョコレートビスケットは嗜好品とされ20%もの税金が取られるためです。

このお菓子は食べてみてもケーキやビスケット、どちらとも言えない商品で、もはや個人の感性で分かれてしまう。

このような問題はいずれ日本でも引き起こされ、大混乱を招くでしょう。

そもそも、日本政府は欧米の制度を10〜20年遅れて導入することが多く、以前にも太陽光発電、サマータイムなど、本国で失敗だと表面化された制度をなぜか取り入れたがる。

軽減税率も大失敗に終わることは必至で、欧米のマネごとしか出来ない日本に未来は無い。

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