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株は忘れて、マリカーで遊んでいた方が有意義な可能性も 

勉強すればするほど、知識が蓄積されて賢くなるのが世の定理です。

たとえば、学生は数学、英語、国語、歴史、科学など、何年もかけて様々な教育を受けて勉強したことにより、社会人になって国際社会と対等に渡り合えるような技能を身に付けられます。

教育はどの国も最重要課題であり、いかに良質な教育を子どもに与えられるかでその国の国際社会の位置付けが変わるとも言われます。

東南アジアなどの新興国では、先進国の教育プログラムをこぞって輸入し始めており、これらで勉強を重ねた子どもたちによって、いずれは先進国に追いつくでしょう。

このように、勉強というのはすればするほど賢くなり、世の中を有利に生きられるようにする魔法なのです。

しかし、その一方で勉強すればするほど成績が落ちるものがあります。

それは、株式投資です。

株式投資というのは、知識を付ければ付けるほど負けるゲームとなっていて、勝ちたかったらいっそのこと「投資して10年忘れる」くらいの方が儲かります。

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たとえば、ノーベル経済学賞を取るほど勉強が出来て頭の良い経済学者マイロン・ショールズが設立したヘッジファンド「プラチナム・グローブ・コンティンジェント・マスター・ファンド」は、たった一年の間に38%の損失を出しました。

個人投資家からは次つぎと解約の申し出が殺到し、解約を停止する事態にも発展しました。

結果、ファンド運営は大失敗に終わったのです。

また、投資のプロが集う大手証券会社である野村の1兆円ファンドも、2000年の運用開始から早々に数千億円が消えてしまい、大失敗に終わっています。

アベノミクス効果で、ここ最近になり18年振りに基準価格までやっとのこと戻ったものの、運用残高は約800億円と、2000年の発足時の10分の1以下に留まっています。
 
それ以外にも、著名エコノミストが満を持して設立したファンドが、あっという間に基準価格の7割損をしてしまったとか、有名私立大学の経済学教授がオプション取引で数百億円にも上る損を出したとか、勉強出来るから、投資に詳しいからと言って儲からないのが株式投資です。

チャールズ・エリス著書「敗者のゲーム」の中で、「過去20年間で8割のファンド・マネージャーがベンチマークに勝てなかった」と述べています。

また、サルにダーツを投げさせて当たった銘柄を保有するのと、プロの投資家に選んでもらった銘柄を保有するのでは、チャールズ・エリスは、サルとプロの投資のパフォーマンスは同じだと述べています。

つまり、日々投資の勉強をしてあれこれ戦略を立てて銘柄を取っ替え引っ替えするよりも、株は放置してマリカーなどで遊んでいた方がよっぽど儲かるのが株式投資なのです。

裏を返せば、勉強すればするほど余計な取引をして損をします。

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敗者のゲーム〈原著第6版〉
チャールズ・エリス
日本経済新聞出版社
2015-01-24