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バブルがやってくる1980年代以前は、1ドル200円以上だった 

民主党時代は1ドル78円まで上昇する超円高で推移したため、輸出企業が多い日本の大企業は苦しみました。

なぜなら、円高だと輸出した時に外国で割高になってしまうので、外国の消費者からすると買いたくても手の届かないものになってしまうからです。

逆に円安になると、輸出品が外国で安くなるので、よく売れます。

この原理をよく理解していたのが中国で、彼らは不正な為替介入をし続けて、元安誘導をしていました。

中国は世界の工場と言われていましたが、いくらモノを作ろうがモノが高ければ売れないので、元を安くすることで他国よりも有利にしていたのです。

当時からアメリカは文句を言っていたものの、オバマ政権は中国経済を魅力的に思っており、大甘な対応で口先だけの批判に留まっていたので、中国はアメリカを無視してやりたい放題でした。

中国が短期間で急発展したのは、元安の効果は非常に大きいものだったのです。

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日本も例外では無く、自民党が政権を奪い返し、安倍政権が誕生してからというものの、経済政策は大きく転換しました。

彼らが行ったのは、大規模な金融緩和です。

円安になれば日本企業が潤うとして、アベノミクスで円安誘導政策を行い、110〜120円まで安くすることに成功しました。

その結果、バブル期を超える過去最高益を連発する企業が相次ぎ、株価も7,000円から25,000円まで回復したのです。

そのため、最近では、

「円安は正義」

と勘違いしている人は多いですが、日本の場合は少し事情が異なり、行き過ぎた円安は経済を崩壊させる。

たとえば、企業は輸出の前に売るモノを作らなければならないので、製造のために多くの資材を調達する必要があります。

日本は資源が一切無い国なので、大半の資源は輸入に頼っているので、円安になってしまえば調達コストが大幅に上がります。

調達コストが上がれば商品価格に転嫁せざるを得ないため、いくら円安にしようと商品価格は高くなり、売れなくなってしまうのです。

モノが外国で売れるためには、通貨は「安過ぎず、高過ぎず」の良い按配が重要なのです。

とはいえ、将来的には円安が急加速し、1ドル200円まで上昇する可能性は高いでしょう。

なぜなら、通貨価値というのは国力に比例するため、経済力が落ちている日本の通貨価値も、比例して落ちていくことになるからです。

そもそも、ドル円は100円前後というのが今は当たり前になっていますが、1980年代以前は200円から300円の時代がありました。

急速に円の価値が高まった要因は、1980年代のバブルにより、日本が急成長した要因が大きい。

バブルは1992年あたりまで続きましたが、この年にドル円は初めて100円台となり、今の「1ドル=100円」という概念が浸透しました。

円の価値が上昇したのは、意外と最近の出来事なので、以前の日本に戻れば当然通貨価値も元通りになります。

そのため、国民は円で預金するだけでは目減りしていく一方なので、今のうちにドル資産を持つなり対策をした方が良いことが解ります。

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円安待望論の罠
野口 悠紀雄
日本経済新聞出版社
2016-02-18