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「米国株の強気相場」を警告する専門家や個人投資家が増えた 

毎週月曜〜金曜の夜に放送される経済ニュース番組WBSでは、2夜連続でリーマン・ショックを振り返り、アメリカ経済や金融システムがこの10年でどう変わったのかを現地リポートを交えて取材していました。

その中で、当時のリーマン・ブラザーズで役職者であった男性らにインタビューをしていましたが、現在のアメリカ経済は「暴落する芽すら生えていない」というのが実際のところのようです。

むしろ、暴落どころか、世界経済はアメリカ一人勝ちの状態が継続しており、今や雇用者数は最高値、NYなどの都市部だけでは無く、田舎までも好景気の色が濃くなっていると専門家は指摘します。

アメリカでは1987年のブラックマンデー、1997年のアジア通貨危機、そして2007年のサブプライム金融危機(通称リーマン・ショック)と、10年ごとに暴落が株式市場を襲いましたが、専門家の間では今のアメリカでは金融システムがかなり強固になっており、暴落があったとしてもリーマン・ショック級が到来する確率は相当低いだろうと口を揃えて答えています。

とはいえ、暴落の兆候は無いと言いつつも、当時のサブプライム金融危機に端を発したリーマン・ショックは、ウォール街の天才たちは誰一人として見抜くことは出来ませんでした。

そのため、楽観論だけでは無く、今のガンガン上昇し続ける強気相場に警告を発する専門家が多数いるのも仕方の無いことなのでしょう。

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米国株は暴落を乗り越えてきた歴史そのもの(ダウ120年チャート) 

とはいえ、暴落を恐れているようでは、いつまで経っても投資など出来ません。

ひふみ投信でお馴染みのレオス・キャピタルワークスCEOの藤野英人氏は、WBSのゲストに招かれた際、今の米国株における強気相場についてコメントを求められた際に、

日本人は、暴落は備えるものとして、預金なりで溜め込む弱気の投資を行っている。

アメリカ人は、暴落は乗り越えられるものとして、ガンガン攻める強気の投資を行っている。

と指摘しています。

これは、投資に限らず「国民性を表している言葉」と言っても過言ではありません。

たとえば、技術の活用スタンスも日米ではまるで異なり、アメリカでは新しい技術や概念は「まず使ってみてから判断しよう!」という強気のスタンスで、国を挙げてガンガン現実社会の中で実験や検証を繰り返し、イノベーションを巻き起こしていきます。

しかし、日本では新しい技術や概念は「怖いし責任が取れないので、とりあえず何かしら前例が出来たら判断しよう」という弱気のスタンスなので、一向にイノベーションが起きないし、オワコン国家となったのです。

株式市場の話に戻すと、NYダウは100年以上常に幾多もの暴落を乗り越える勢いでガンガン投資をされて来たから新高値を更新し続けたし、投資家は米国株の未来を信じてこれからもガンガン投資をしていくのでしょう。

一方、日経平均は30年経っても一向に高値を更新しないどころか、当時の1/2に到達するのが精一杯なのにも関わらず、日本の投資家は暴落を恐れて日々キャッシュの積み上げに励んでいます。

日本人は株式投資においても、日本的でダサいのです。

去年バフェットが「NYダウは100万ドルに到達する!」と発言した時、日本人の投資家の間では懐疑的な意見が散見されました。しかし、アメリカの投資界隈ではバフェットを絶賛する声が多く見られたことも国民性をよく示している事例であるでしょう。

投資も今やグローバル社会を迎えています。

日本人はアメリカ人のように暴落を乗り越えるくらいの強気の運用が必要でしょうし、米国株は大天井で買っても儲かる投資として、許容可能なリスクの範囲でガンガン投資していくべきでしょう。

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