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芸能人が一般人にお金をあげるという理解不能な展開に騙される人 

迷惑メールフォルダに溜まったメールを見ると、

「あなたに今すぐ100億円をあげます!」

といった謎のメールをたくさん受信していることに気付きます。

これらのメールは有料出○い系サイトへの誘導のメールで、実際には一般の女性では無く、きちんと雇われた従業員がサクラに扮し、手当たり次第に迷惑メールを送信しています。

手口はこうです。

まず、本メールで数回やり取りをした上で、「メールでは安全上の問題があるので、専用サイト経由で連絡を取り合いましょう」と言われ、その後に出○い系サイトで連絡を取り合うためのポイントを買わされます。

その後、サイト経由で100億円を送金すると手数料がかかるので、手数料分ポイントを買ってくださいと連絡があります。

実際、ユーザーはこの時点でいろいろ疑い出すようですが、連絡を取り合うためのポイントや、送金手数料は100億円に上乗せするという謳い文句で、まんまと追加ポイントを購入してしまう人は多いようです。

しかし、実際にポイントを買ったところで100億円が振り込まれることなど当然あるわけも無いですし、それに終わらず「再度入金にトライしてみます!」と言うサクラからのメールに、ユーザーは振り込まれもしない100億円に期待を馳せて、またもや手数料分の何万円もポイント購入に費やしてしまいます。

その後、サクラから言い訳を繰り返され、気付けば何百万円、人によっては数千万円払ってしまう人が現実に存在しています。

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フツーに考えれば、そもそも芸能人が一般人に突然大金をくれるなんて話は「一発でウソ」と見抜けてしまうものですが、日本には本当に考えられないほど思考力が低い人が存在しており、まんまと騙されてしまうのです。

だからこそ、出○い系業者も大半は引っかからないと分かっていながら、大量に不特定多数のアドレスにメールを送信することで、カモが釣れる確率を高めているというわけです。

ただ、実際のところカモになってしまったユーザーでさえ、途中で「騙されている」と気付く人は多いのですが、その頃にはもう後には引けなくなっています。

なぜなら、その時点でやり取りした今までのポイント費や、100億円を受け取る送金手数料としてのポイントを買い込んでしまっているため、「ここまで来たら何が何でも引き下がれない」という心理が働き、サクラと半分気付いていながらも、サイトでのやり取りを続けてしまうのです。

2010〜2012年あたりまでは、まさに出○い系サイトの全盛期で、サイトの広告を派手にラッピングしたトラックが大音量で六本木や新宿、渋谷あたりを何台も走っていましたが、今はめっきり減ってしまいました。

その裏には、警察が捜査に本腰を入れたことで、この頃に多くの業者が摘発されたことにあります。そのため、今は当時よりも業者の活動は地味になっているのは確かのようです。

今は法律も厳しくなり、芸能人を名乗っただけでアウト=逮捕案件になっています。

とはいえ、未だに迷惑メールがひっきりなしに送られてくるということは、やはりこれらのメールに引っかかる人は日本に多く存在しており、出○い系業者は儲かるから細々とでも続けているのでしょう。

これらの業者は、サイト名を頻繁に変えながら、雑居ビルを転々とし、警察の目を掻い潜りながら運営を続けていると言われています。

そして、従業員はほぼアルバイトで構成されており、シフトもかなり自由に調整が利くことで、それなりの需要があります。

たとえば、ライブやツアー活動が中心のため固定シフトに入れないような、インディーズで活動しているバンドマンやお笑い芸人、下積み時期の俳優や歌手などが紹介伝いでアルバイトとして働いており、時給1,000円程度で彼らは日夜メールを打ち続けて生活費を稼ぐ一方、芸能界デビューの夢を見続けているのです。

芽が出なかった場合、そのままアルバイトから社員になる人もいるのですが、社員になれば摘発された場合に逮捕されてしまう恐れがあるため、やはり裏の仕事というのは割に合わないのは確かでしょう。

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