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JALの倒産では、社員は仕事も失い、持ち株の資産も失った 

従業員持株会は、自身の勤める会社の株を、毎月一定額購入し続ける制度です。

インサイダー取引に引っかからないよう好きな時に売買出来ないデメリットはありますが、大抵の会社では買い付け時に数パーセントの奨励金が付与されるので、少々おトクに自社株を買うことが可能です。

持株会は入社時に先輩や同期に促されるように加入されることが多く、社員はよく分からないのに毎月一定額を買い付けしているケースが少なくありません。

「みんなが加入しているから」

と集団心理に後押しされて加入すれば、後ろめたさから退会が難しいので、わけがわからないまま延々とお金を捻出し続けることになります。

大手企業であれば、自社株の保有数が飲み会の自慢話になったり、昇進するためのモノサシとして使われることもあったので(今でも会社によってはある)、競うように自社株を買いまくった社員も珍しくはありません。

東芝なんかはその典型で、原発事業で巨額損失を出したにも関わらず、飲み会の席では相変わらず自社株の保有数を自慢している様が放映されたり、いかに自分が会社に忠誠を誓っているかをアピールする材料にしていました。

会社からしてみれば、社員が自社株を持つメリットは強大です。

売ることもなければ、株主総会で面倒な主張もされない"優良"株主として存在してくれるわけなので、どこの誰かも分からない第三者に株を買われてしまうよりは、社員同士で自社株を買いまくってくれた方が断然良いということなのでしょう。

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従業員持株会制度は「交通安全協会費」に似ています。

自動車の免許の更新時にさも当然のように払わせられる協会費で、本当は任意のはずなのに、ほとんどの人が支払ってしまうよう誘導されてしまうものです。

交通安全協会費はうまく仕組みが出来ていて、免許更新時に支払いをした人だけが、カードのようなものを講習の際に机の上に置いて、持ってない人だけが肩身の狭い思いをするように仕向けられます。

そのため、本来払う必要など一切無いのにも関わらず、集団心理が働いてお金を支払ってしまう人が多くいるのです。

しかし、従業員持株会は投資の観点から言えば、絶対に入ってはならない制度でしょう。

たとえば、JALの持株会に入って、毎月せっせと何万円も積み立てしていた社員はどうなったでしょうか?

JALは倒産し、100%減資となり紙くずとなり果て、今まで何十年も苦労して積み立ててきた株の資産が一瞬で溶けたのです。

しかも、倒産したということは会社が潰れたわけですから、自分自身も解雇されることになります。

株の資産もゼロ、

給料もゼロで、

人生共倒れとなり、

大変な思いをした人が大勢いました。

持株会に入らずに、ライバルのANAを買っていれば、自身は倒産で解雇されたかもしれませんが、株式の資産は保護されたばかりでなく、資産が逆に増えていたので収入のリスク・ヘッジになったのです。

投資の世界には、

「卵は1つのカゴに盛るな」

という有名過ぎる格言が存在します。

これは、卵を1つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした場合には、全部の卵が割れてしまうかもしれないのですが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのうち1つのカゴを落とし卵が割れてしまった場合でも、他のカゴの卵は影響を受けずに済むという意味になります。

つまり、「自分」というリソースと「投資」というリソースは、必ず分散しなければならないので、従業員持株会制度への加入は到底オススメ出来ないのです。

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