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アベノミクスで消費者は2極化、久美子氏はニーズを掴めず 

もともと大塚家具は、高級家具屋でした。

会員制で、富裕層にターゲットを絞り、高い接客品質や高い満足感を顧客に提供するビジネス・モデルを採用していました。

当然、ひとつひとつの家具は高価ですが、品質も良く、売った時の利益率も大きいものでした。

しかし、2010年あたりに差し掛かると、元社長で実の父親である勝久時代の接客スタイルが「客の心理的な負担になり、客足を遠のかせる」とし、久美子氏はカジュアル路線へと経営方針を変えてゆきます。

「1人でもフラッと入りやすく、見やすい、気楽に入れる店作り」

という、コンセプトを目指し、カジュアルな店舗作りや積極的な接客を控える手法を取り入れ、一時は新規客を取り込むことに成功したのです。

なぜ、高級路線ではなく安売りカジュアル路線を採用したのか?

といえば、当時はリーマン・ショックの影響が大きく、ニトリやIKEAの薄利多売の「安かろう、そこそこ良かろう」のビジネスが、リーマン・ショックの不況の波に乗り、消費者ニーズにマッチしたわけです。

つまり、もともとの客であった富裕層は、リーマン・ショックで致命傷を負ってしまったため、”別に無くても困らない高い家具”をわざわざ買おうとする人はいなくなったわけです。

そのため、久美子氏の安売り戦略は当初こそ良かったものの、第二次安倍内閣でのアベノミクスが転機を迎えました。

「日本経済を復活させる」との名の下で、大規模な金融緩和を講じ、景気を急速に回復させることに成功。日本はバブル期以上の好景気となり、リーマン・ショック前以上に金持ちが増えました。

しかし、反対に庶民は給料がさほど上がっていなかったため、庶民は大塚家具より安いニトリやIKEAを利用し続けたのです。

2極化した消費者ニーズを汲み取れず、久美子氏はカジュアル路線の薄利多売商法を継続してしまったことで、庶民にも富裕層にもアプローチ出来ず、大塚家具は大きく売上を減らしていきました。

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その後、両者で両者を解任し合うなどの泥沼のお家騒動が勃発し、世間的に話題をさらったのは周知の通りです。

配当金を2倍3倍と大盤振る舞いすることを約束し、一時的な投資家の支持を集めるパフォーマンスで久美子氏が勝利を収め、父親の勝久氏は大塚家具の株を全て売却。勝久氏は富裕層向けの匠大塚をオープンし、大塚家具の繁栄を支えた当時の社員は転職して行ったのです。

1,000円前後で推移していた株価は2,500円まで急上昇しましたが、アベノミクスと真逆を行く経営スタイルで赤字は巨大化し、配当原資は尽きていく一方でした。

バカな投資家は目先の配当利回りに飛びつきましたが、結局は父親時代の資産を切り崩したタコ足配当に過ぎなかったため即減配。株価は500円を切るまでに急降下してしまいました。

ビジネス・ジャーナルのインタビューによれば、久美子氏の経営方針に賛同出来ず、営業本部の部長クラスで相当有能だった人でさえゴロゴロ辞めてしまったと言います。

匠大塚に転職した人たちは、

「あの人が辞めたのなら、自分も辞めて正解だった」

と口を揃えますが、匠大塚も本店建設のために莫大な借金を抱えていると見られており、経営は明るくないようです。

今、最も不安を抱えるのは社員たちです。

匠大塚も大塚家具の社員も、実際のところ家具の販売しかしてこなかったので、転職しようと思ってもなかなか出来るものではありません。

身売りを検討している大塚家具ですが、ニトリやIKEAと同じフィールドでこのまま戦っても負けるだけでしょう。

父親の高級路線に舵を切り戻せば、奇跡の復活はあり得るかもしれませんが、「時すでに遅し」とはまさにこのことを言います。

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